2016年9月30日金曜日

第一交通武蔵野分会NEWS 第13号

https://drive.google.com/file/d/0B2HgPUAlbi38aG5PaURhV3lmbDg/view?usp=sharing


またも暴行事件! 今度は警察ざた!

 本年9月24日深夜、当事業所(第一交通武蔵野)を辞職したした労働者Bさんが、自宅から外出しようとしたところを暴漢2名に襲われ、三鷹警察署が出動するという暴行事件が発生しました。
 目撃者によると、暴行していたのは、以前当該組合員に暴力行為を行った第一交通武蔵野の労務対策要員A氏と、その配下と思われる入れ墨姿の大男の2名で、暴行のうえ車に引き込まれて拉致されそうになっていたBさんの危機的状況を目撃した別の目撃者が110番通報、警察ざたになったということです。
 A氏はBさんと利害対立が生じるとすぐに所長代理らの面前でBさんの首を絞めるなどの暴力行為を行ったり、Bさんの自家用車を強奪するなどを行っていました。ところが常務らはA氏をいさめるどころか、これらの件で会社が嫌になって辞職し再就職の内定を受けていたBさんに対して「A氏のことを口外したらただではおかない」などと恫喝したり「再就職に必要な乗務員証を返納しない」などの嫌がらせを行って再就職を妨害しました。
 この件について相談を受けた当該組合員に「26日までに再就職に必要な乗務員証返納を必ず行う」と確約させられた事に慌てた職制らが常務に報告し、この事件に発展したのです。労務対策要員A氏らが独断でBさんを暴行したものとはとても考えられません。

組合に結集し、暴力支配と闘おう

 この暴行事件の目撃者によるとA氏らはBさんに対して「自分たちは当該組合員と労働組合つぶしのためにここにいるのに、当該や労働組合に頼るとは何事か!」と恫喝していたということです。
 現在この事件は「武蔵野警察署」扱いとなっていますが、これに慌てた常務は当該組合員に対して「みっちり研修してやる」とか「借金を返さなくてもいいと思っているのか(当該組合員は会社からも常務からも金を借りていない)」などと意味不明な恫喝を行う一方、Bさんに対しては「A氏について口外しないこと」「組合に加入しないという念書を提出すること」を条件に、秘密裏に乗務員証を返還しました。
 Bさんは組合の支援と周辺住民の協力で「タコ部屋(社員寮)」から抜け出し、希望通り再就職を勝ちとりました。一方「第一交通に入社してから借金が雪だるま式に膨らんでしまった」と悩んでいたCさんも現状からの脱出に取り組んでいます。
 再就職妨害は違法行為です。「念書をとって組合加入させない」ことも「不当労働行為」という違法行為です。
 問題なのは平然と行われている暴力労務支配であり、しかもそれは既に警察沙汰になっているのです。このような犯罪行為をまかりとおらせてはなりません。会社幹部自らが会社の存立を危うくしている暴挙を阻止するたたかいに、組合と共に起ち上がりましょう!

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2016年9月14日水曜日

第一交通武蔵野分会NEWS 第12号

https://drive.google.com/file/d/0B2HgPUAlbi38UUswMFBwOTczQW8/view?usp=sharing


「労働条件の不利益変更」を許すな!

 私たち多摩連帯ユニオン第一交通武蔵野分会は「労働条件の不利益変更」に絶対反対の立場を貫いて、これまでに3回の団体交渉を会社側と積み重ねてきました。それは、会社側が3月4日に当該組合員を一方的に「総班長」に任命し、「労働条件の不利益変更」が明らかな「就業規則」をでっちあげて「三鷹労基署」に提出し、「賃率切り下げ」などを強行しようとしたことから始まりました。
 この間、「会社が変わったのだから労働条件が変わっても仕方がない」とか「大きな会社だから売り上げが上がって、賃率が下がっても賃金は下がらないに違いない」など様々な意見が寄せられました。また、「自分は第一交通になってから入社したので以前のことは関係ない」という意見もありました。しかし、本当にそうでしょうか?
 ではなぜ会社側は当該組合員を労働者代表にでっち上げて「新・就業規則」を有効にする必要があったのでしょうか?
 会社側が一方的に「労働者代表」を任命することは違法行為ですが、いったん任命した「労働者代表」を「労働条件の不利益変更に同意しない」からと言って解任することにどれほどの正当性があるというのでしょうか?当該組合員はまさにそのようにして「総班長」を解任されました。
 第一交通の賃率が東京地区で最低水準であることは周知の事実です。私たちは、この賃金水準には決して同意できませんし、「同意しない労働者に対して賃金カットはできない」ことは、組合が会社側に提出した「最高裁判所の最新の確定判決」でも明らかです。私たちの主張は決して理のないことではありません。
 第一交通による「労働条件の不利益変更」をもたらす「就業規則改悪」は、現在脱法的に行われている「賃金カット」にとどまりません。その就業規則には、将来の賃金カットを容易に行うための条文や、労働者の権利として公的に認められたものを大幅に制限する条文が数限りなく記されていますし、そればかりか、非公然の組合弾圧や、個々の労働者に対する違法な締め付けも行われています。
 このような事態に対して、将来にわたって私たち労働者の命とくらしを守るためには、もはや政治家や官僚をはじめとする役所に頼っても根本的には何も解決しないことは、私たち労働者が一番よく知っています。私たちの命とくらしを本当の意味で守ることができるのは私たち自身とその組合をおいて他にはないのです。

職場から労働法制大改悪に反対

 現在の日本社会では、全労働者の内、非正規労働者が全体の40%にも達し、貧困率の高さはOECD諸国の中でも最高水準です。実際、子供たちの6人に一人が貧困に叩き込まれているのです。
 そうした中で政府は、労働者の権利を守る労働法制をさらに解体して、「成果主義」「外注化」「解雇自由」「残業代ゼロ」など労働者の貧困化を促進しようとしています。
 タクシー労働の世界では、はるか以前から脱法的に「完全歩合制」という事実上の「成果主義・残業代ゼロ」の賃金体系が実施されていましたし、他の職種のような退職金・各種手当などの福利厚生も事実上全くない職種となっていました。多くのタクシー労働者はそれを承知で働き、「会社の労務政策が気に入らなければ他社に移ればいい」という考えで、全職種中有数の離職率の高い職場となってきました。しかし、それで私たちの労働条件が根本的に向上したことが一度でもあったでしょうか? いいえ、度重なる「タクシー料金の値上げ」の際に「乗務員の待遇改善」がうたわれましたが、1パーセントだって賃率を上げた会社はありませんでした。それどころか、そのような逃げの姿勢が各事業所の子会社化・孫会社化を容易にし、労働者の団結が破壊され、「労働条件の不利益変更」を容易なものにしてきたのではないでしょうか。
 その結果起こったことは「ノルマ強化と賃金カット」つまり「労働者の一層の貧困化」と「一部の大企業・資本家への富の極度の集中」でした。もはや資本家には労働者の賃金カット意外に収益向上の手段は残されていないのです。それは、私たちの年金資金や税金が株式市場と株価維持のために浪費されていることを見ても明らかなとおりです。
 そうした労務政策の結果、他の業種に比べて「異常に長い労働時間」と「現役有病率・死亡率の異常な高さ」という、まるで19世紀の「工場法(労働基準法の原型)」成立以前の労働条件のような世界に叩き込まれています。そして今や、このような労働条件に、あらゆる職種の労働者が叩き込まれようとしています。いわば私たちタクシー労働者は労働法制改悪の最前線に立たされ続けてきた、と言えるのです。
 私たち多摩連帯ユニオン第一交通武蔵野分会はあくまでも労働の現場に立ち、労働者の団結を呼びかけるのです。

読者の声

 以下は本NEWSに寄せられた読者の声です。
 「今、分会(多摩連帯ユニオン第一交通武蔵野分会NEWS)のページ見ました。すごいね! うちも見習わなきゃ。この会社(第一交通産業関連会社)、昔、子会社偽装解散(偽装倒産)して組合員大量解雇したとこだよね。古いドライバーさんは覚えてるかも」
またある労働者から「分会NEWSを持っていると会社に没収される」との訴えがありました。本NEWSは下記URLでもご覧になれます。ご意見をお寄せください。

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2016年9月5日月曜日

第一交通武蔵野分会NEWS 第11号

https://drive.google.com/file/d/0B2HgPUAlbi38TE5Gbkd4X3NjMEE/view?usp=sharing



「労働条件の不利益変更」を許すな!
第3回団交報告

 私たち組合は、「労働条件の不利益変更を許さない」として闘ってきました。それは、「労働者代表は労働者の権利を守る番人」であり「労働組合はその砦である」という当然の主張を貫き通す闘いでもありした。その結果、会社側は私たち組合の主張に屈し、第一交通産業グループ初の労働者代表選挙」という成果を得ることができました。
 会社側は、組合側の指摘に屈して三鷹労基署の「是正勧告」を受け入れながら、その事実を隠蔽し、団交では「違法行為はあったが、認識はない」などと不合理な言い訳を繰り返し、「労働条件の不利益変更があった」という事実を闇の中に葬り去ろうとしています。しかし、闇がどんなに深くとも、闇で光を消すことはできません。

選挙不当の抗議

 第3回団体交渉は、8月15日武蔵野プレイス・スペースAで開催されました。冒頭、今回の労働者代表選出において、事前に組合側から提出の申し入れ書(①選挙管理の客観的公平性の確保②選挙活動の自由③候補者の意見表明と選挙人の質疑の自由④十分な選挙活動期間の確保など)を無視・黙殺したこと、並びに選挙告示日を8月6日としながら、実際には告示しなかったことについて抗議し、団交が始まりました。

会社は労基法第十七条を守れ

 当事業所の労働者から「前借金などと賃金を相殺され、賃金が支払われていない」との訴えがあったため、組合側は「労基法第十七条:使用者は、前借金その他労働することを条件とする前貸の債権と賃金を相殺してはならない」を示し抗議しましたが、「雇用継続のためにこのような措置を行っている」などと不合理な言い訳に終始しました。
 会社側は、借用証・仮払い伝票などの文書による提示も拒否しています。組合側は事務手続きを適正に行うよう要求しました。
 「ドライバー適性検査受診費用・交通費」など、当然会社側負担となるべき費用について、一部の乗務員から「自己負担にされている」との申し出があったことから、この点について会社側に問いただしたところ「そのようなことはない。全額支払う」との確約を得ました。上記「前借金控除」「研修費・交通費自己負担」「釣銭などの事業用運転資金の自己負担」などについて疑問がある場合は、労組までご相談ください。

賃金支払いを要求

 組合側は、たとえ「新就業規則が有効になった場合でさえ、それに不同意の労働者に対しては賃金カットできない」とする「最新の最高裁判例」を示して、賃金計算のやり直しと未払い賃金の支払いを要求しました。
 その際、第2回団交で「ユアーズの賃率は不明」などとしていた会社側は、「ユアーズの賃率・賃金モデルは正確に把握している」と発言を変更し、その確約を得ました。ところが会社側は、「第一交通の賃金モデルが複雑で提出できない」などと言い出しました。しかし、会社側が自社の賃金規定を複雑すぎて計算できないなどあり得ない話です。
 会社はつまらない言い訳をやめて未払い賃金を直ちに支払え!

よい労働条件こそが安全運行の基本

 第一交通武蔵野ではタクシー事故が起こった際「闇自己負担」が横行し、就業規則でも「乗務員・保証人の全額負担」が規定されています。これに対して組合側は、「自動車損害賠償保険」の内容を開示するよう再三求めていますが、会社側はこれを拒否するばかりか、「事故を起こすような人に車を貸しますか?」などと言い出しました。
 しかし、友人同士の車の貸し借り」と「資本家が労働者を雇って金儲けをする」のとは全く別の問題です。事故の責任が「金儲けをしようとする資本の側にある」のは自明です。我々労働者は資本家の金もうけのために雇われているに過ぎないのです。
 賃金を下げてノルマを強化すれば事故が増えるのは当たり前のことです。「よい労働条件こそが安全の第一条件」だからです。それで私たち組合は「労働条件の不利益変更を許すな!」という不変の立場を貫き通すのです。




タクシー・ドライバーのための経済学: 初乗り距離短縮をどう考えるか

 東京の1営業当たりの平均乗車距離は約4㎞で、新運賃では約5㎞までは安くなりますから、1営業当たりの平均運賃収入は必ず減少することになります。つまり、運賃収入(賃金)を同一にするためには、一乗務当たりの営業距離を長くする必要があるということです。この事実は、単にノルマ強化にとどまりません。、走行距離が増加すれば事故のリスクも高まります。これらのリスクをすべて乗務員が負うという現実につながります。
 では、私たちの賃金はどうなるのでしょうか。タクシー労働者の賃金は事実上「完全累進歩合制」ですから、減収があれば労働者の賃金(労働分配率)は急激に低下します。一方、労働者の賃率が下がれば会社の取り分は増えますから、会社の利益はほとんど影響を受けません。さらに「第一交通」の場合、就業規則第60条で「運賃改定があったときは、営業収入の読み替えをする」と規定され、ただでさえ東京地区で最低レベルの賃率をさらに下げられるようになっています。このような無責任な就業規則改悪に唯々諾々と従うような人物が労働条件の番人たる労働者代表でよいのでしょうか。わたしたち組合は、このような「就業規則改悪・労働時要件の不利益変更」に対して「絶対不同意・非和解」の闘いを全労働者の支持と団結によってこれからも闘い続けます。

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