「労働条件の不利益変更」を許すな!
私たち多摩連帯ユニオン第一交通武蔵野分会は「労働条件の不利益変更」に絶対反対の立場を貫いて、これまでに3回の団体交渉を会社側と積み重ねてきました。それは、会社側が3月4日に当該組合員を一方的に「総班長」に任命し、「労働条件の不利益変更」が明らかな「就業規則」をでっちあげて「三鷹労基署」に提出し、「賃率切り下げ」などを強行しようとしたことから始まりました。
この間、「会社が変わったのだから労働条件が変わっても仕方がない」とか「大きな会社だから売り上げが上がって、賃率が下がっても賃金は下がらないに違いない」など様々な意見が寄せられました。また、「自分は第一交通になってから入社したので以前のことは関係ない」という意見もありました。しかし、本当にそうでしょうか?
ではなぜ会社側は当該組合員を労働者代表にでっち上げて「新・就業規則」を有効にする必要があったのでしょうか?
会社側が一方的に「労働者代表」を任命することは違法行為ですが、いったん任命した「労働者代表」を「労働条件の不利益変更に同意しない」からと言って解任することにどれほどの正当性があるというのでしょうか?当該組合員はまさにそのようにして「総班長」を解任されました。
第一交通の賃率が東京地区で最低水準であることは周知の事実です。私たちは、この賃金水準には決して同意できませんし、「同意しない労働者に対して賃金カットはできない」ことは、組合が会社側に提出した「最高裁判所の最新の確定判決」でも明らかです。私たちの主張は決して理のないことではありません。
第一交通による「労働条件の不利益変更」をもたらす「就業規則改悪」は、現在脱法的に行われている「賃金カット」にとどまりません。その就業規則には、将来の賃金カットを容易に行うための条文や、労働者の権利として公的に認められたものを大幅に制限する条文が数限りなく記されていますし、そればかりか、非公然の組合弾圧や、個々の労働者に対する違法な締め付けも行われています。
このような事態に対して、将来にわたって私たち労働者の命とくらしを守るためには、もはや政治家や官僚をはじめとする役所に頼っても根本的には何も解決しないことは、私たち労働者が一番よく知っています。私たちの命とくらしを本当の意味で守ることができるのは私たち自身とその組合をおいて他にはないのです。
現在の日本社会では、全労働者の内、非正規労働者が全体の40%にも達し、貧困率の高さはOECD諸国の中でも最高水準です。実際、子供たちの6人に一人が貧困に叩き込まれているのです。
そうした中で政府は、労働者の権利を守る労働法制をさらに解体して、「成果主義」「外注化」「解雇自由」「残業代ゼロ」など労働者の貧困化を促進しようとしています。
タクシー労働の世界では、はるか以前から脱法的に「完全歩合制」という事実上の「成果主義・残業代ゼロ」の賃金体系が実施されていましたし、他の職種のような退職金・各種手当などの福利厚生も事実上全くない職種となっていました。多くのタクシー労働者はそれを承知で働き、「会社の労務政策が気に入らなければ他社に移ればいい」という考えで、全職種中有数の離職率の高い職場となってきました。しかし、それで私たちの労働条件が根本的に向上したことが一度でもあったでしょうか? いいえ、度重なる「タクシー料金の値上げ」の際に「乗務員の待遇改善」がうたわれましたが、1パーセントだって賃率を上げた会社はありませんでした。それどころか、そのような逃げの姿勢が各事業所の子会社化・孫会社化を容易にし、労働者の団結が破壊され、「労働条件の不利益変更」を容易なものにしてきたのではないでしょうか。
その結果起こったことは「ノルマ強化と賃金カット」つまり「労働者の一層の貧困化」と「一部の大企業・資本家への富の極度の集中」でした。もはや資本家には労働者の賃金カット意外に収益向上の手段は残されていないのです。それは、私たちの年金資金や税金が株式市場と株価維持のために浪費されていることを見ても明らかなとおりです。
そうした労務政策の結果、他の業種に比べて「異常に長い労働時間」と「現役有病率・死亡率の異常な高さ」という、まるで19世紀の「工場法(労働基準法の原型)」成立以前の労働条件のような世界に叩き込まれています。そして今や、このような労働条件に、あらゆる職種の労働者が叩き込まれようとしています。いわば私たちタクシー労働者は労働法制改悪の最前線に立たされ続けてきた、と言えるのです。
私たち多摩連帯ユニオン第一交通武蔵野分会はあくまでも労働の現場に立ち、労働者の団結を呼びかけるのです。
読者の声
以下は本NEWSに寄せられた読者の声です。
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この間、「会社が変わったのだから労働条件が変わっても仕方がない」とか「大きな会社だから売り上げが上がって、賃率が下がっても賃金は下がらないに違いない」など様々な意見が寄せられました。また、「自分は第一交通になってから入社したので以前のことは関係ない」という意見もありました。しかし、本当にそうでしょうか?
ではなぜ会社側は当該組合員を労働者代表にでっち上げて「新・就業規則」を有効にする必要があったのでしょうか?
会社側が一方的に「労働者代表」を任命することは違法行為ですが、いったん任命した「労働者代表」を「労働条件の不利益変更に同意しない」からと言って解任することにどれほどの正当性があるというのでしょうか?当該組合員はまさにそのようにして「総班長」を解任されました。
第一交通の賃率が東京地区で最低水準であることは周知の事実です。私たちは、この賃金水準には決して同意できませんし、「同意しない労働者に対して賃金カットはできない」ことは、組合が会社側に提出した「最高裁判所の最新の確定判決」でも明らかです。私たちの主張は決して理のないことではありません。
第一交通による「労働条件の不利益変更」をもたらす「就業規則改悪」は、現在脱法的に行われている「賃金カット」にとどまりません。その就業規則には、将来の賃金カットを容易に行うための条文や、労働者の権利として公的に認められたものを大幅に制限する条文が数限りなく記されていますし、そればかりか、非公然の組合弾圧や、個々の労働者に対する違法な締め付けも行われています。
このような事態に対して、将来にわたって私たち労働者の命とくらしを守るためには、もはや政治家や官僚をはじめとする役所に頼っても根本的には何も解決しないことは、私たち労働者が一番よく知っています。私たちの命とくらしを本当の意味で守ることができるのは私たち自身とその組合をおいて他にはないのです。
職場から労働法制大改悪に反対
現在の日本社会では、全労働者の内、非正規労働者が全体の40%にも達し、貧困率の高さはOECD諸国の中でも最高水準です。実際、子供たちの6人に一人が貧困に叩き込まれているのです。
そうした中で政府は、労働者の権利を守る労働法制をさらに解体して、「成果主義」「外注化」「解雇自由」「残業代ゼロ」など労働者の貧困化を促進しようとしています。
タクシー労働の世界では、はるか以前から脱法的に「完全歩合制」という事実上の「成果主義・残業代ゼロ」の賃金体系が実施されていましたし、他の職種のような退職金・各種手当などの福利厚生も事実上全くない職種となっていました。多くのタクシー労働者はそれを承知で働き、「会社の労務政策が気に入らなければ他社に移ればいい」という考えで、全職種中有数の離職率の高い職場となってきました。しかし、それで私たちの労働条件が根本的に向上したことが一度でもあったでしょうか? いいえ、度重なる「タクシー料金の値上げ」の際に「乗務員の待遇改善」がうたわれましたが、1パーセントだって賃率を上げた会社はありませんでした。それどころか、そのような逃げの姿勢が各事業所の子会社化・孫会社化を容易にし、労働者の団結が破壊され、「労働条件の不利益変更」を容易なものにしてきたのではないでしょうか。
その結果起こったことは「ノルマ強化と賃金カット」つまり「労働者の一層の貧困化」と「一部の大企業・資本家への富の極度の集中」でした。もはや資本家には労働者の賃金カット意外に収益向上の手段は残されていないのです。それは、私たちの年金資金や税金が株式市場と株価維持のために浪費されていることを見ても明らかなとおりです。
そうした労務政策の結果、他の業種に比べて「異常に長い労働時間」と「現役有病率・死亡率の異常な高さ」という、まるで19世紀の「工場法(労働基準法の原型)」成立以前の労働条件のような世界に叩き込まれています。そして今や、このような労働条件に、あらゆる職種の労働者が叩き込まれようとしています。いわば私たちタクシー労働者は労働法制改悪の最前線に立たされ続けてきた、と言えるのです。
私たち多摩連帯ユニオン第一交通武蔵野分会はあくまでも労働の現場に立ち、労働者の団結を呼びかけるのです。
読者の声
以下は本NEWSに寄せられた読者の声です。
「今、分会(多摩連帯ユニオン第一交通武蔵野分会NEWS)のページ見ました。すごいね! うちも見習わなきゃ。この会社(第一交通産業関連会社)、昔、子会社偽装解散(偽装倒産)して組合員大量解雇したとこだよね。古いドライバーさんは覚えてるかも」またある労働者から「分会NEWSを持っていると会社に没収される」との訴えがありました。本NEWSは下記URLでもご覧になれます。ご意見をお寄せください。
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